2026年版・1-13

経営工学・意思決定分析の一問一答

ITパスポート「ストラテジ系」から、経営工学・意思決定分析に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問11-13

在庫量が、あらかじめ定めた一定の水準まで減少した時点で、一定量の発注を行う在庫管理の方式を何と呼ぶか?

  • ①安全在庫(欠品を防ぐ余裕在庫)
  • ②発注点方式(一定水準で発注する方式)
  • ③定期発注方式(一定期間ごとに発注する方式)
  • ④ジャストインタイム方式(必要な分だけ調達)
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正解 ②発注点方式(一定水準で発注する方式)
解説
在庫が発注点(あらかじめ定めた基準量)を下回ったタイミングで、あらかじめ決めた数量を発注する管理方法で、需要が比較的安定した部品などの管理に向いています。

他の選択肢の誤り:
・安全在庫は、需要の変動や納期の遅れによる欠品を防ぐために余分に持っておく在庫のことであり、発注のタイミングを決める方式そのものではありません。
・定期発注方式は、在庫量に関係なく、1週間ごとや1か月ごとなど一定の周期で発注量を見直して発注する方式であり、発注の「タイミング」の決め方が発注点方式とは異なります。
・ジャストインタイム方式は、必要なものを必要なときに必要な量だけ調達する生産管理の考え方で、在庫を極力持たないことを目指す点で、一定の在庫水準を前提とする発注点方式とは思想が異なります。
問21-13

1回あたりの発注に伴う費用(発注費用)と、在庫を保管するためにかかる費用(在庫維持費用)の合計が最小になるように計算された、最も経済的な発注量を何と呼ぶか?

  • ①発注点(発注を行う在庫水準)
  • ②適正在庫(過不足のない在庫水準)
  • ③安全在庫(欠品を防ぐ余裕在庫)
  • ④経済的発注量(費用が最小になる発注量)
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正解 ④経済的発注量(費用が最小になる発注量)
解説
発注回数を増やすと1回あたりの発注費用の合計は増える一方、在庫維持費用は減るというトレードオフの関係にあり、両者の合計費用が最も少なくなる発注量を計算で求めたものです。

他の選択肢の誤り:
・発注点は、発注を行うタイミングとなる在庫の水準を指し、1回にどれだけ発注するかという「量」の話ではありません。
・適正在庫は、欠品も余剰在庫も生まない望ましい在庫水準全般を指す言葉であり、費用最小化の計算に基づく経済的発注量と同じ概念ではありません。
・安全在庫は、需要変動などに備えて余分に持つ在庫のことで、1回あたりの発注量を決める考え方ではありません。
問31-13

需要の変動や仕入先の納期遅れなどによる欠品(在庫切れ)を防ぐために、通常必要とされる量に上乗せして保持しておく余裕の在庫を何と呼ぶか?

  • ①安全在庫(欠品防止のための余裕在庫)
  • ②経済的発注量(費用が最小になる発注量)
  • ③発注点(発注を行う在庫水準)
  • ④滞留在庫(売れ残った不要な在庫)
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正解 ①安全在庫(欠品防止のための余裕在庫)
解説
需要予測にはどうしても誤差が生じ、また仕入先の納品が予定通り届かないこともあるため、こうした不確実性に備えて通常の必要量に上乗せして持っておく在庫のことです。

他の選択肢の誤り:
・経済的発注量は、発注費用と在庫維持費用の合計が最小になる1回あたりの発注量のことであり、欠品防止のための余裕在庫とは目的が異なる概念です。
・発注点は、発注のタイミングとなる在庫水準を指す言葉であり、安全在庫はその発注点を計算する際の一要素として使われることはありますが、同じ意味の言葉ではありません。
・滞留在庫は、売れ行き不振などにより長期間動かずに残ってしまった、本来不要な在庫を指し、意図的に確保する安全在庫とは正反対の性質を持ちます。
問41-13

銀行の窓口やコンピュータシステムへの処理要求など、到着してから処理されるまでの「待ち時間」や「行列の長さ」を数学的に分析する理論を何と呼ぶか?

  • ①線形計画法(制約下で最適解を求める)
  • ②ゲーム理論(複数主体の意思決定を分析)
  • ③待ち行列理論(待ち時間を数学的に分析)
  • ④デシジョンツリー(分岐で意思決定を整理)
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正解 ③待ち行列理論(待ち時間を数学的に分析)
解説
窓口の数やサービスにかかる時間、到着する人(や処理要求)の頻度などをもとに、平均待ち時間や行列の長さを数値的に予測するもので、ATMの設置台数の検討やコンピュータシステムの性能設計などに応用されます。

他の選択肢の誤り:
・線形計画法は、複数の制約条件のもとで、利益の最大化や費用の最小化といった目的を達成する最適な組み合わせを求める数学的手法であり、待ち時間の分析とは目的が異なります。
・ゲーム理論は、複数の主体(企業など)が互いの行動を予測し合いながら意思決定を行う状況を分析する理論であり、待ち行列の分析とは対象が異なります。
・デシジョンツリー(決定木分析)は、複数の選択肢とその結果を樹形図に整理し、期待値をもとに意思決定を行う手法であり、待ち行列の分析とは手法が異なります。
問51-13

複数の選択肢と、それぞれの選択肢を選んだ場合に起こりうる結果を樹形図(木の枝分かれ)のように表し、期待値を計算して最も有利な選択肢を判断する分析手法を何と呼ぶか?

  • ①待ち行列理論(待ち時間を数学的に分析)
  • ②デシジョンツリー(決定木分析)
  • ③線形計画法(制約下で最適解を求める)
  • ④感度分析(条件変化の影響を調べる)
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正解 ②デシジョンツリー(決定木分析)
解説
「投資する/しない」のような分岐点と、その先に起こりうる結果(好況・不況など)とその発生確率を樹形図に書き出し、それぞれの結果に確率をかけた期待値を比較することで、不確実な状況下での意思決定を助けます。

他の選択肢の誤り:
・待ち行列理論は、窓口やシステムへの到着から処理までの待ち時間を分析する理論であり、複数の選択肢を比較する意思決定手法とは目的が異なります。
・線形計画法は、複数の制約条件のもとで目的(利益最大化など)を達成する最適な組み合わせを求める手法であり、分岐と確率をもとに意思決定を行うデシジョンツリーとは手法が異なります。
・感度分析は、前提条件(売上や費用など)が変化したときに結果がどれだけ変動するかを調べる分析であり、樹形図で選択肢を比較するデシジョンツリーとは手法が異なります。
問61-13

複数の制約条件(材料の量や作業時間など)のもとで、利益を最大にする、または費用を最小にする、といった目的を達成するための最適な資源の組み合わせを数学的に求める手法を何と呼ぶか?

  • ①線形計画法(制約下で最適解を求める)
  • ②回帰分析(変数間の関係式を求める)
  • ③感度分析(条件変化の影響を調べる)
  • ④ゲーム理論(複数主体の意思決定を分析)
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正解 ①線形計画法(制約下で最適解を求める)
解説
「原材料はA kgまで」「作業時間はB時間まで」といった複数の制約条件を一次式(線形の式)で表し、その範囲内で利益などの目的関数を最大・最小にする生産量の組み合わせを求める数学的手法で、生産計画や資源配分の最適化に使われます。

他の選択肢の誤り:
・回帰分析は、あるデータ(売上など)と別のデータ(広告費など)の間にどのような関係式が成り立つかを統計的に求める分析であり、制約下での最適化を行う線形計画法とは目的が異なります。
・感度分析は、前提条件が変化したときに結果がどれだけ変動するかを調べる分析であり、最適な組み合わせそのものを求める線形計画法とは役割が異なります。
・ゲーム理論は、複数の主体が互いの行動を読み合いながら意思決定を行う状況を分析する理論であり、単一主体の最適化を扱う線形計画法とは対象が異なります。
問71-13

複数の企業や個人が、互いの行動を予測し合いながら意思決定を行う状況を分析し、最適な戦略を導き出そうとする理論を何と呼ぶか?

  • ①線形計画法(制約下で最適解を求める)
  • ②デシジョンツリー(分岐で意思決定を整理)
  • ③待ち行列理論(待ち時間を数学的に分析)
  • ④ゲーム理論(複数主体の意思決定を分析)
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正解 ④ゲーム理論(複数主体の意思決定を分析)
解説
価格競争を行う企業同士のように、自分の利益が相手の出方によって変わる状況において、互いの戦略を予測しながら自社にとって最も有利な意思決定を導くための考え方で、経営戦略の分析にも応用されます。

他の選択肢の誤り:
・線形計画法は、制約条件のもとで単一の目的(利益最大化等)を達成する最適な組み合わせを求める手法であり、複数主体の駆け引きを分析するゲーム理論とは異なります。
・デシジョンツリー(決定木分析)は、一つの主体が複数の選択肢と結果を樹形図で整理し期待値で判断する手法であり、相手の出方を読み合うゲーム理論とは考え方が異なります。
・待ち行列理論は、待ち時間や行列の長さを分析する理論であり、複数主体の意思決定の駆け引きを扱うゲーム理論とは対象が異なります。
問81-13

売上や費用などの前提条件が変化した場合に、利益などの分析結果がどの程度変動するかを調べる分析手法を何と呼ぶか?

  • ①回帰分析(変数間の関係式を求める)
  • ②感度分析(条件変化の影響を調べる)
  • ③クロスセクション分析(他社や業界平均との比較)
  • ④時系列分析(自社の過去実績との比較)
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正解 ②感度分析(条件変化の影響を調べる)
解説
「もし販売数量が10%減ったら利益はどう変わるか」のように、前提となる条件を意図的に変化させてシミュレーションし、結果がどの要因に強く影響されるか(感度が高いか)を把握するために行われ、事業計画のリスク検討などに使われます。

他の選択肢の誤り:
・回帰分析は、あるデータと別のデータの間の関係式を統計的に求める分析であり、前提条件を変化させて結果への影響を見る感度分析とは目的が異なります。
・クロスセクション分析は、自社と他社や業界平均といった、複数の対象を同じ時点で比較する分析であり、条件変化の影響を調べる感度分析とは異なります。
・時系列分析は、自社の過去の実績データの推移を比較する分析であり、前提条件を変化させるシミュレーションを行う感度分析とは異なります。
問91-13

売上高から変動費のみを差し引いて求められる利益で、固定費を回収し、最終的な利益を生み出す源泉となる金額を何と呼ぶか?

  • ①営業利益(本業の利益)
  • ②限界利益(売上高から変動費のみを引いた利益)
  • ③経常利益(通常の事業活動全体の利益)
  • ④当期純利益(最終的に残る利益)
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正解 ②限界利益(売上高から変動費のみを引いた利益)
解説
売上高から、仕入原価や原材料費など売上に比例して増減する変動費だけを差し引いた金額で、この限界利益で固定費(家賃や正社員の人件費など)を回収し、それを上回った分が営業利益になります。損益分岐点分析でも重要な概念です。

他の選択肢の誤り:
・営業利益は、限界利益から固定費を差し引いた後に残る、本業の利益を指す、より下流の利益概念です。
・経常利益は、営業利益に本業以外の収益・費用(受取利息や支払利息など)を加減したものです。
・当期純利益は、経常利益からさらに特別損益や税金などを加減した、最終的に企業に残る利益です。
問101-13

過去の販売実績や季節変動、市場動向などのデータをもとに、将来どれだけの需要(販売数量)が見込まれるかを予測することを何と呼ぶか?

  • ①損益分岐点分析(利益がゼロになる売上を求める)
  • ②与信管理(取引先の信用力を管理する)
  • ③感度分析(条件変化の影響を調べる)
  • ④需要予測(将来の販売数量を見積もる)
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正解 ④需要予測(将来の販売数量を見積もる)
解説
過去の販売データの傾向や季節性、景気動向、キャンペーンの予定などをもとに将来の需要を見積もるもので、この結果は生産計画や在庫計画(発注点・安全在庫の設定など)を立てる際の土台になります。

他の選択肢の誤り:
・損益分岐点分析は、利益も損失もゼロになる売上高の水準を求める分析であり、需要(数量)を予測するものではありません。
・与信管理は、取引先に対してどこまで代金後払いなどの信用を与えてよいかを管理する業務であり、需要の予測とは異なる管理活動です。
・感度分析は、前提条件が変化したときに結果がどの程度変動するかを調べる分析であり、将来の需要そのものを見積もる需要予測とは目的が異なります。

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